川崎市は、東京都心から近く、多摩川に隣接する神奈川県の都市です。
その立地から、ビジネスやレジャー、住宅地としての多様な魅力を持ち合わせています。
しかし、住む場所を選ぶ際にはメリットとデメリットの両方を理解することが重要です。
川崎市のメリット
交通の便の良さ
川崎駅は、JR京浜東北線、東海道線、南武線が乗り入れ、東京や横浜へのアクセスが非常に便利です。
品川駅まで約10分、東京駅までは約20分で到着可能。
夜間の公共交通も充実しており、都心部での遅い時間までの仕事や遊びにも対応しやすい環境が整っています。
また川崎市は東京の西側を細長く分布するような形をしているため、基本的にどこの駅からでも簡単に都内に出られるというのが特徴です。
川崎駅はもちろんのこと、武蔵小杉（東横線、横須賀線）、武蔵溝ノ口（田園都市線）、登戸（小田急線）、稲田堤（京王線）、立川（中央線）と、数多くの乗り入れ駅が存在し、どこの駅からも30分以内で都内の駅まで出ることができます。
特に武蔵小杉に関しては、ハブ駅として急成長しており、武蔵小杉駅だけでなく、日吉駅、武蔵中原駅周辺の人気も高いです。
子育て支援の充実
川崎市では、産前産後のヘルパー派遣や栄養食品支給、子育て支援センターの設置など、子育て家庭に対する手厚い支援があります。
小児医療費の助成も充実しており、子どもの病気や怪我の際の経済的負担が軽減されます。
ただ隣接する横浜市と比べると子育て支援策は充実しているとも言えますが、保育料の高さだけは少々問題視される傾向があります。
自然環境の豊かさ
多摩川河川敷や市内に広がる公園、緑地は、日常生活の中で自然を身近に感じられる環境を提供しています。
子どもたちがのびのびと遊べるスペースが豊富にあるため、ファミリー層には特に魅力的な地域と言えます。
多摩川の河川敷に関しては、週末はもちろん、夕方になるとランナーやサイクリングの人でいっぱいになります。
またゴルフ場や、野球場、テニスなどのスポーツができるところも河川敷一体そこら中に存在するので、こういった自然環境が好きな人には特にオススメです。
さらに、登戸駅周辺には、川崎市最大の緑の拠点、生田緑地も存在し、園内では日本民家園やプラネタリウム、岡本太郎美術館などの施設が充実し、さらには枡形山展望台、菖蒲園、池、梅園などの自然が多くあります。
現在登戸駅は25年ぶりの再開発が始まっており、これから武蔵小杉・武蔵溝ノ口に次ぐ、センター駅に成長することが期待されています。また隣の向ヶ丘遊園駅にある遊園地跡地には2028年ごろに向けてグランピング施設も建設されるという計画もあるようです。
川崎市のデメリット
治安の課題
川崎区など一部地域では、治安に課題があるとされています。
しかし、再開発により住環境が改善されており、治安の悪いエリアは減少している傾向にあります。
元々県境は治安が悪くなるというのが一般的によく言われることですが、川崎市の場合は市全体が県境になっているような状況であり、さらには多摩川河川敷という警備が甘くなる部分での犯罪・トラブルなども報告が多いのは事実です。
ただ、県民の感覚としては、川崎駅に向かうほど治安が悪く、川崎区の工業地帯などは「カワサキサウスサイド」など言われるぐらい場所となっています。一方で、武蔵小杉駅よりも駅を登っていくと、比較的治安は気にならないという声も多いです。
環境問題の歴史と現状
過去に光化学スモッグの問題を抱えていた川崎市ですが、市の積極的な環境改善策により、現在では大気と水質が国の基準をクリアするまでに回復しました。
工業地帯のイメージが強いですが、今では住みやすいエリアに変貌を遂げています。
住宅費用
川崎駅周辺や新川崎駅周辺では家賃が高めですが、駅から離れると家賃は比較的リーズナブルになります。
そのため、住宅を選ぶ際にはライフスタイルや通勤・通学の便を考慮しながら、最適な場所を選ぶことが重要です。
ただ武蔵小杉などのハブ駅は億ションと呼ばれるようなマンションも多く、かなり人気の高いエリアになっています。
さらに比較的安価で住みやすいとされていた登戸駅周辺に関しても、昨今の25年ぶりの再開発開始になり、不動産価格が急騰しているような状況です。
川崎市の住みやすさに関する実際の声
地元住民や長年住んでいる人たちからは、交通の便の良さや子育て支援の手厚さ、自然環境の豊かさなど、川崎市の住みやすさを支える多くのポジティブな意見が聞かれます。
一方で、住む地域によっては注意が必要な点もあり、実際に住む前には地域の情報をしっかりと調べることが勧められます。
総括
川崎市には、豊富な自然、充実した公共交通、手厚い子育て支援といった多くのメリットがあります。
一方で、治安や環境問題の歴史など、注意すべきデメリットも存在します。
これらの点を踏まえ、自身のライフスタイルやニーズに合った地域を選ぶことが、快適な生活を送るための鍵となります。
